長年使ってきた襖が茶色っぽくなったり、破れや汚れなどの傷みが目立ってきたりしたら、襖の張り替えを検討しましょう。また、和室の印象を変えたいときや、年末などのタイミングでも、襖の張り替えはおすすめです。ただ、実際に張り替えを依頼するとなると襖の種類や費用の目安がわからず、踏み出せずにいる人もいるかもしれません。
そこで今回は、襖の種類や張り替えのタイミング、費用などについて詳しく解説します。襖にまつわる基礎知識を把握しておき、張り替えの際に役立てましょう。
張り替え前に知っておきたい、襖の種類と見分け方
襖の張り替えが可能かどうかは、襖の種類によって決まります。したがって、襖の張り替えの際には、まず襖の種類をしっかりと確認することが大切です。
襖の種類とその見分け方
・本襖(組子襖)
本襖(組子襖)とは、古くから作られている日本の伝統的な襖です。「組子」と呼ばれる細い木枠の上に、和紙を何重にも張り重ねて作られます。
本襖は通気性が良く、反りやねじれに強いという特徴があります。しかし、製造過程が複雑で量産が難しいため、ほかの襖に比べると高価です。
襖の表面を手で軽く押さえてみて木枠の感触があれば、本襖と判断できるでしょう。
・戸襖
戸襖は、組子の上にベニヤ板などを張り、その上から襖紙やクロスなどを張って作られます。戸襖は、和室と洋室を仕切るのによく使われ、頑丈でずっしりと重たいのが特徴です。さらに、戸襖はベニヤ板の上から襖紙を張っているため、襖紙が破れにくいというメリットもあります。
襖を手で軽く叩いてみて木の音がすれば、戸襖だと考えられます。
・その他(ダンボール襖・発泡スチロール襖・ペーパーコア襖など)
近年では、安価で軽量な襖が主流になりつつあり、ダンボール襖や発泡スチロール襖、ペーパーコア襖といった新しいタイプの襖が広く利用されています。こういった襖は安く大量に生産されますが、張り替えができないというデメリットもあり注意が必要です。
襖を叩いてみて鈍い音がした場合は、芯材にダンボールや発泡スチロールなどの素材が使われている可能性が高いと理解しておきましょう。
襖紙の種類
襖に複数の種類があるのと同様に、襖紙にもさまざまな種類があります。例えば、和紙製の鳥の子、糸を使用して織った糸入りのもの、ビニール製のものなどがあります。襖紙の価格帯は幅広く、安いものでは1本2,000円、高価なものになると2万円以上になります。
襖の張り替えをする際には、デザインや素材、価格などを参考にしながら、気に入ったものを選ぶことがポイントです。
襖の張り替えのタイミングはいつ?
襖を張り替えるべきタイミングがいつなのか、わからずに悩む方も多いでしょう。本章では襖の張り替え時期について、判断基準も含めて説明します。
襖紙が破れたとき
襖紙の一部が破れている場合は、破れの程度によって対処法が変わります。破れている範囲が広い場合や、破れている箇所が多い場合は、襖紙を張り替えるのがおすすめです。
襖紙に小さな穴が開いている場合は、穴の内側に厚紙を差し入れて糊で固定したり、補修シールを貼り付けたりすることで対処できます。詳しい手順については、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:
襖の修理は意外と簡単!襖紙の穴や破れ、襖枠の補修について解説
襖紙の汚れが気になったとき
カビ汚れやシミ汚れが全体に広がっている場合や、汚れが落ちない場合は、襖紙全体を張り替えたほうがよいでしょう。
軽い汚れであれば、以下のように自力で対処できる場合もあります。
・白くてやわらかい消しゴムで汚れを落とす(※紙製の襖紙の場合)
・水や洗剤で汚れを拭きとる(※ビニールクロス製の襖紙の場合)
・補修用の襖紙で汚れを隠す
関連記事:
襖の汚れを落としたい!パーツ別のシミ・カビ・手垢への対処法を紹介
紙が日焼けして茶色くなってきたとき
長期間にわたって同じ襖を使用していると、紫外線や湿気などの影響で、襖紙は茶色く変色します。しかし、毎日見ていると襖が茶色く変色していることになかなか気が付かない場合もあります。そのため、離れて暮らす家族などから襖の劣化を指摘されたりしたら、張り替えのタイミングだと判断しましょう。
冠婚葬祭のとき
結婚式や葬式、法事、成人式などの冠婚葬祭などの節目も、襖の張り替えの良いタイミングです。人生の一つの節目であり、また親戚などが集まる機会も増えるため、自宅のメンテナンスも兼ねて襖の張り替えをする方が多いようです。
和室の印象を変えたいとき
襖紙には、昔ながらの和風デザインだけでなく、洋風・和モダン・キャラクター柄など多彩なデザインがあります。襖紙を張り替えるだけで、室内の印象や雰囲気を一新できるでしょう。
季節に合わせて
日本家屋において古く親しまれてきた襖は、季節に合わせて使い分けることも可能です。例えば、秋・冬には普通の襖を使い、春・夏には葦戸(すだれのように風を通す涼しげな障子戸)に変える、というように季節や気候に合わせて楽しむことができます。
年末の大掃除に合わせて
襖紙を年末に張り替えることで、室内がスッキリとした印象になり、新しい年を気持ち良く迎えられるでしょう。
ただし年末は、襖の張り替えを行なう方が多い時期です。専門店に依頼する場合は早めに予約をしておきましょう。
襖の張り替えは何回までできる?
襖と一口にいっても、襖の種類によって張り替えできる回数が異なることをご存知でしょうか。
日本に古くからある本襖は、基本的には何度でも襖紙の張り替えが可能です。襖の縁や引き手を外して古い襖紙を剥がし、新しい襖紙を張ります。
古い襖紙を剥がす作業が難しい場合は、古い襖紙の破れや剥がれなどを補修したうえで、新しい襖紙を上から張ることも可能です。
なお、量産襖(チップボール襖・ダンボール襖など)の場合は、古い襖紙を剥がすことはできません。新しい襖紙をそのまま貼り付けることはできますが、1~2回程度の張り替えが限度となります。
襖本体の枠が歪んでしまっている場合は本体交換を
紙の張力に耐えられず本体の枠が歪んでいる、襖の内部にある木枠の色が襖紙の表面まで染み出てきている、といった場合には、張り替えではなく本体ごと交換するのが望ましいでしょう。
枠組みの歪みなど、襖本体の劣化がひどい場合は、修理するよりも襖本体を丸ごと交換したほうが費用を抑えられるかもしれません。自分で判断が難しい場合には、プロに相談することをおすすめします。
襖の張り替え費用・値段はいくら?
襖の張り替えを行なう場合、実際にどれくらいの費用がかかるのでしょうか。ここでは、実際の作業内容と費用の相場について解説します。
作業内容
襖紙といっても、高級なものから安価なものまでさまざまな種類があり、基本的に襖紙の品質が高いほど張り替え費用も高くなる傾向があります。
襖の張り替え作業を専門店に依頼する場合、襖紙の費用以外に、張り替えの技術料、出張費、搬出・搬入にかかる費用などが必要です。具体的にどのような作業を行なうのか、オプション費用が必要なのか、気になる点を確認しておきましょう。
また、襖の専門店に依頼する場合は事前の見積もりが重要です。さらに、費用面だけではなく、担当者の人柄もチェックしておくと安心できます。
費用・値段の相場
襖の張り替え費用の一般的な相場は、2,000円~2万5,000円となっています。相場に幅があるのは、襖紙の品質によって費用が大きく異なるためです。
襖紙の種類は多数ありますが、「高級感のある雰囲気にしたい」「子どもがいるので廉価な襖紙にしたい」など、それぞれ最適な襖紙は異なります。どのような襖紙を選べば良いのか迷っている方は、一度専門店に相談してみるとよいでしょう。
なお、とりまつ畳では税込2,750円から襖の張り替えが可能です。襖の運び出し・施工・納品など、すべてを含めた値段でご提案します。
・新鳥の子特価品:税抜2,500円(税込2,750円~)
・新鳥の子:税抜3,800円~(税込4,180円~)
・新紗糸入り:税抜5,800円~(税込6,380円~)
・雲竜糸入り:税抜6,800円~(税込7,480円~)
・特上織物:税抜10,800円~(税込11,880円~)
・最高級ふすま:税抜21,000円~(税込23,100円~)
お求めやすい特価品から最高級の襖まで、豊富なラインナップを取りそろえているので、お気軽にご相談ください。
襖の張り替えは専門店に依頼したほうが良い?
重ね張りのできる量産襖であれば、DIYでの張り替えも可能です。とはいえ、襖のサイズを測ったり襖紙を探したりするのは、時間も手間もかかります。せっかく張り替えの準備をしても、慣れない作業ということで上手に張れないかもしれません。
美しい仕上がりを実現するなら、やはり襖の専門店に張り替えを依頼するのがよいでしょう。DIYよりも多少の費用はかかりますが、準備や作業の負担を考えると、かえって経済的ともいえるでしょう。
専門店ならではの豊富なラインナップのなかから、自分のイメージに合った襖紙を選べます。とりまつ畳では襖1本からでも対応できるので、興味のある方はぜひご相談ください。
襖の張り替えはまごころ施工のとりまつ畳にお任せください
襖にはさまざまな種類があり、種類によっては張り替えができない場合もあるため、注意が必要です。襖紙の軽い汚れや破れであれば自分で修理することもできますが、難しい場合は専門業者に依頼しましょう。
とりまつ畳では、襖の張り替えは2,500円~、専門店ならではの高品質な襖を、安く、豊富なラインナップでご用意しております。襖1本からの依頼も可能ですので、張り替えを検討中の方は、ぜひとりまつ畳にご相談ください。
TEL:0120-211-021