和室を長く使い続けていると、「畳の日焼けが目立つ」「踏み心地が悪くなってきた」「ささくれが刺さって痛い」など、畳の劣化が気になってくるものです。そんなときは、畳の劣化に合わせて、適切なメンテナンス方法を選ぶ必要があるでしょう。
本記事では、畳のメンテナンス方法（裏返し・表替え・新調）について解説します。実際にメンテナンスを行なう際の注意点やよくあるQ＆Aについてもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
目次
畳の3つのメンテナンス方法
畳のメンテナンス方法には、裏返し・表替え・新調の3つがあります。それぞれメンテナンスが必要な時期は異なりますが、目安は以下のとおりです。
- ・裏返し：約3～5年
- ・表替え：約5～10年
- ・新調（新畳）：約10～20年
（1）裏返し
裏返しとは、畳表をひっくり返し、新しい面を表にして使用する方法です。畳表を裏返すだけで、新品のようなきれいな面を使えるようになります。
ただし、この裏返しによるメンテナンスは一度しか行なえません。また、過去に裏返しをしたことがない畳であっても、裏返しを行なえない場合があります。例えば、畳表の損傷が激しい場合や、汚れが裏面にまで浸透している場合、裏返しても意味がないことがあります。
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（2）表替え
表替えとは、畳表と畳縁を新品に交換するメンテナンス方法のことです。すでに裏返しをした畳は、表替えでのメンテナンスを行ないましょう。
この方法では畳表を新品に交換するため、部屋の中にイ草の心地良い香りが広がります。
ただし、既存の畳床はそのまま使用するため、畳床が劣化している場合、表替えでの対処はできません。
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（3）新調
新調（新畳）とは、畳を新しいものにすべて交換することです。裏返しや表替えで対処できない場合は、畳の新調を行ないます。
例えば、畳に以下のような症状が出ている場合は、畳を丸ごと交換するほうがよいでしょう。
- ・畳床がへこんでいて踏み心地が悪い
- ・ささくれが目立つ
- ・色あせがひどい、一部黒く変色している
- ・大きな傷がある
- ・ダニが繁殖していて対処できない
- ・イ草の間に隙間ができている など
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畳のメンテナンスに関する注意点
畳のメンテナンスを検討する際は、以下の注意点を押さえておきましょう。
使用年数だけで判断しない
畳のメンテナンスをすべきか、どのメンテナンス方法を選択すべきかは、畳の状態によって異なります。畳の使用年数だけで判断するのではなく、その畳の状態をよく確認しましょう。
畳の裏返しは使用開始から約3～5年、表替えは約5～10年が目安時期ですが、年数に関係なく丸ごと畳を交換したほうが良いケースもあります。例えば、畳にカビやダニが大量に発生している場合や、色あせや踏み心地の悪さが気になる場合は、早めに畳を新調したほうがよいでしょう。
適切なメンテナンス方法がわからない方は、畳の専門店に相談して、状態を見てもらうのも一つの方法です。
敷物で隠すのではなく早めの対処をする
畳の表面が汚れたとき、カーペットやラグなど敷物を使って隠したくなるものです。しかし畳の上に敷物を敷くと、畳と敷物の間に湿気が溜まって、カビやダニが発生しやすくなります。畳の状態が悪いときは、敷物で劣化を隠し続けるのではなく、早めに畳の張り替えを行ないましょう。
畳の上にカーペットやラグを敷きたい場合は、カビ・ダニが繁殖しないよう、普段から湿気対策を行なうことが重要です。敷物を天日干ししたり、室内の換気をこまめに行なったりすることで、カビ・ダニの発生を抑えられます。また、湿気が溜まりにくい通気性の良い敷物、防ダニ加工が施されている敷物を選ぶのも効果的です。
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賃貸の場合は契約内容の確認をする
賃貸住宅の場合は、畳のメンテナンスをする前に管理会社やオーナーに相談したほうがよいでしょう。畳のメンテナンス費用は、一般的に貸主側の負担となるためです。
ただし契約時の条件によっては、借主負担になる場合もあります。契約書に記載されていないか念のため確認してみましょう。
なお、畳を故意に傷つけた場合は、借主負担でのメンテナンスになる可能性が高いです。
畳のメンテナンスは専門店に相談する
畳の劣化が気になってきたら、専門知識が豊富なプロに相談しましょう。また、畳の上に家具がたくさん載っている場合は、家具移動に対応している店舗がおすすめです。
和室の専門店である「とりまつ畳」では、家具移動と出張見積もりのどちらも無料で対応しております。「裏返し・表替え・新調のどれを依頼すべきかわからない」「見積もりを出してもらってから決めたい」という方は、お気軽にご相談ください。
畳のメンテナンスをDIYで行なう方もいらっしゃいますが、作業難易度は高めです。道具をそろえる手間、費用も必要になるため、専門店へ依頼することをおすすめします。
畳のメンテナンスに関するよくあるQ＆A
ここからは、畳のメンテナンスに関する疑問についてお答えします。
畳に掃除機をかけても良い？
畳に掃除機をかけることで、畳の上のゴミや埃を効率的に除去できます。ただし掃除機を使用する際に力をかけすぎたり早く動かしたりすると、畳を傷つけてしまいます。畳に掃除機をかけるときは、畳の目に沿って丁寧に動かしましょう。
なお、最近はロボット掃除機を使う家庭も増えてきましたが、畳の上での使用は推奨されません。ロボット掃除機は畳の目に合わせて動くことができず、表面のささくれを吸引しようとしたり、摩擦で畳を削ったりするおそれがあるためです。
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畳に掃除機をかける際のポイントとは？おすすめの掃除機の種類も紹介
畳にシミができたら、どう対処すべき？
畳に液体をこぼしたときは、すぐに対処することが肝心です。ただし、ジュースや醤油、インク、ペットのおしっこ、灯油、クレヨンなど、シミ汚れの種類によって手順や使用する道具が異なります。液体や汚れを拭き取る際は、慌てて擦ってシミの範囲を広げないよう注意が必要です。
例えばジュースや醤油、ペットのおしっこで畳が汚れたときは、ペーパータオルなどですぐに液体を拭き取りましょう。その後は、塩や小麦粉などの粉末をかけて、水分や汚れを吸着させてから掃除機で吸い取ります。
種類別のシミ取り方法の詳細については、以下の記事を参考にしてください。なお、シミ汚れがどうしても取れない場合は、畳を張り替えることをおすすめします。
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【保存版】畳のシミ取り方法！種類別の汚れの落とし方を詳しく紹介
メンテナンスのしやすい畳はある？
汚れや水濡れが気になるなら、メンテナンスのしやすい畳を使うのも一つの方法です。畳は昔ながらの「イ草畳」のほかに、ポリプロピレンやカルシウムを使用した「樹脂畳」、和紙の表面に樹脂コーティングを施した「和紙畳」があります。樹脂畳や和紙畳は汚れに強く、水拭きで簡単にメンテナンスを行なえる点が魅力です。
3種の畳の違いについては、以下の記事で詳しく説明していますので、畳選びの際にぜひお役立てください。
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畳のメリット・デメリット│イ草畳、樹脂畳、和紙畳の違いを徹底解説
まとめ
どれだけ品質の高い畳であっても、使い続けていくうちに寿命がやってきます。畳が古くなってきたとき、汚れや変色、ダニ・カビの発生など気になることがあるときには、畳のメンテナンスを行ないましょう。適切なタイミングで畳を交換することで、和室の快適さを取り戻せます。
畳のメンテナンスは、DIYではなく専門店にぜひご依頼ください。
とりまつ畳では、リーズナブルな格安畳からイ草の品質にこだわった高級品まで、多数のラインナップをそろえております。カビやダニの発生が気になる方には、高級和紙を使用した「健康畳」もおすすめです。
畳だけでなく、襖や障子、網戸など、畳以外のお困りごとにも対応できます。畳のメンテナンス方法、商品ラインナップなど、気になることがあれば何でもご相談ください。
TEL：0120-211-021
